演繹法で説得力に欠けるケース

演繹法は、結論→理由→「枠」にはめる」を読めば、演繹法を使いこなせるようになると思います。
演繹法は、うまく使えば、特に男性を説得するのに絶大な威力を発揮します。
ただ、演繹法を使って文章を書いても、説得力に欠けることがあります。下手をすると、ロジックが破綻して、説得力がなくなることさえもあります。
なぜ、説得力がなくなったり、ロジックが破綻したりしてしまうのでしょうか。
ここでは、演繹法を使ったとき、失敗する原因をあげていきます。

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理由が間違えている

演繹法の例として、よくあげられるのが以下です。

・人は死ぬ。:手順3
・ソクラテスは人だ。:手順2
・だから、ソクラテスは死ぬ。:手順1
※「手順」とは何かわからない人は、「演繹法は、結論→理由→「枠」にはめる」を読んでください。

手順3は、否定できないですよね。
手順2も同様です。
だから、手順1も否定できません。

一方、以下の例文だと、どうでしょうか。

・雨が降った日に外出する際は、傘があった方がいい。:手順3
・昨日、雨が降ったから。:手順2
・今日も傘があった方がいい。:手順1

手順3は否定できません。
しかし、手順2は、つっこみどころ満載ですね。
「昨日、雨が降ったから、今日も雨が降るっていえないよね?」などと、否定されてしまいます。

以下の例文は、どうでしょうか。

・美人は性格が悪い。:手順3
・Aさんは美人。:手順2
・Aさんは性格が悪い。:手順1

手順3は、明らかな偏見です。
だから、「美人だからといって、性格が悪いとはいえないよね?」などと、否定されてしまいます。

このように、演繹法の場合、理由付けが悪いと、論理が破綻してしまうので注意が必要です。

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理由が弱い

以下の例を見てみてください。

(例)
・有効成分ヤセルーゾは脂肪の燃焼効果があるといわれている。:手順3
・Aにはヤセルーゾが含有されている。:手順2
・Aはダイエットに効果がある。:手順1
※)「ヤセルーゾ」は架空の成分です。

何ら、問題がないと思うかもしれませんが、このロジックは崩すことができます。
どこが弱いのかというと、手順3です。
「どこの雑誌に掲載された論文なのか、信憑性があることなのか」と、突っ込まれてしまいます。

演繹法では、「人は死ぬ」「地球は周っている」のような絶対的な原理、すでに証明されていること、数値で証明できることなどを、覆すことができない、もしくは覆しにくい理由にしないと、説得力に欠けるので注意が必要です。

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